【感想とおすすめポイント】人魚が逃げた/青山美智子

おすすめ本

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ご覧いただきありがとうございます。

今回ご紹介する一冊は青山美智子さんの
「人魚が逃げた」です。

2024年11月14日発売の新刊です。

この本は“幻想の感動物語”であり、
“青山美智子ファン歓喜の1冊!”

とにかく読むことに集中したのに、
本はこんな状態に…

今作はどこか見覚えのある
表紙(装丁)から始まります。

青山美智子さんの作品を読む方なら
初期作品の空気感を察知するはずです。

表紙に写されたミニチュアと言えば、
ミニチュア写真家である“田中達也”さん。

こちらの“作品一覧記事”に初期作品も
載せていますので、ぜひご覧ください。

【過去作紹介】青山美智子さんの作品一覧
これまで読んできた青山美智子さんの作品をご紹介!ひろが青山美智子さんの世界へご招待!

ただ、再コラボしただけの作品ではないんです。

これまでのすべてが詰まっている
と言っても過言ではありません。

そして、フィクションに導かれた感動は
この世界の生き方も教えてくれます。

本棚に1冊分のスペースを空けながら、
この記事をご覧ください!

※できる限り具体的なネタバレを避けています。少しでも知りたくない方はご注意ください。

あらすじ

『人魚が逃げた』

ある3月の週末、
SNS上でトレンド入り。

瞬く間に人々の興味が広がり、
銀座の街は『人魚騒動』となった。

“王子”と名乗る謎の青年は平然と言う。

「僕の人魚がいなくなってしまって…
 逃げたんだ。この場所に」

そんな銀座に5人の男女が訪れる。

そして、それぞれが“人生の節目”
迎えていた。

人魚騒動の裏で待ち受ける5人の
意外な運命とは。

そして「王子」は人魚と再会できるのか。
そもそも人魚はいるのか、いないのか…。

新たな名作がここに誕生

フィクションという夢の世界

物語はどこか現実的ではないような
-夢の世界-が広がっていきます。

そして、実は、現実を見ても世界は
フィクションで溢れているのです。

『人魚が逃げた』

『そんなバカな』と、笑う者もいれば、
『おもしろそう』と、楽しむ者もいる。

フィクションを人生のスパイスとして
楽しめるならどうでしょう。

様々な出来事・節目を人生のエッセンス
として捉えるならどうでしょう。

目の前のできごと、人生という物語は
意外と楽しくなるかもしれません。

そして、かけがえのない毎日に
気付くことになるでしょう。

『さぁこの世界を楽しもうぜ』的な
遊び心も伝わってくる物語。

最後のページを読み終えた後、
うわぁ…と、とにかく感動でした。

最後まで“人生の物語”はどうなるか、
分からないものなのです。

何が真実なのかも。

幻想的な感動物語。

作家と読者の架け橋

この本のどこに注目するかは
読者次第になりますが、

個人的に気になったポイントは
青山さんの作家としての想いです。

きっとご自身の経験も踏まえて
書いたのかなと思う部分があります。

青山さんは登場人物を通して視点
どんどん変えていきます。

A(主役)とB(脇役)がいるとすれば、
Bの視点で語れる章があります。

そして、またCという人物へ
視点が移っていくのです。

それが、ある部分ではCを通して
青山さん自身が顔を出すのです。

もちろん、そう感じるという話ですが…

そして、作家という視点でも
語ってくださるような場面があります。

まるで作家と読者の間に、
橋が架かったような瞬間でした。

カーテンコール

もう一つ、青山美智子ファンに
プレゼントのような仕掛けもあります。

舞台が終わり、再登場する演者に
再びの喝采が向けられる。

そんな“カーテンコール”のような
仕掛けだと感じました。

もちろん、具体的なことは言えず、
かなり漠然とした言い方ですが…

初期作品を思い起こす
ミニチュアの表紙から始まり、

この1冊には様々なものが
詰め込まれているのです。

青山さんの“繋がり”を大切にする作風が、

1冊の本に留まらず、
溢れ出しているのです。

この本は青山さんの世界観と軌跡
堪能できる贅沢な1冊だと感じました。

だからこそ、カーテンコールのように
読者として喝采を贈りたくなりました。

最後に

随所に見られる前向きなメッセージに
いつも“ハッ”とさせられます。

目の前の世界の見え方が
こうも違うなんて!

だからこそ、何度も読み返して
メッセージを振り返りたい。

今作も、そういう思いにさせてくれる
素晴らしい小説でした。

初めて読むという方も
この本から青山さんの世界へ。

ぜひ、あなたの本棚にこちらの1冊を
加えてください。

そして一緒に感動と感想を
共有しましょう!

こちらがXのアカウント
です!

最後まで読んでくださり、
ありがとうございました。

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