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ご覧いただきありがとうございます。
今回ご紹介する一冊は浅倉秋成さんの
「まず良識をみじん切りにします」です。
なんでやねん!!
と、思わずツッコミたくなる
短編集なんですよ。笑
もうタイトルの時点で『へ?』と、
間抜けな声がこぼれました。
Xで投稿したポストでも、
この反応です!
注目をかっさらうように
多くの読書家を釘付けにする1冊。
気になりますよね…?
この記事であなたの背中を
押しますので、ぜひご覧ください。
ちなみに、過去に話題になった作品は
こちらです!
※できる限り具体的なネタバレを避けています。少しでも知りたくない方はご注意ください。
あらすじ
憎き取引先への復讐を計画する
「そうだ、デスゲームを作ろう」
集団心理を皮肉った
「行列のできるクロワッサン」
第76回日本推理作家協会賞ノミネート
「ファーストが裏切った」
日々の違和感を増殖、
暴走させてたどり着いた前人未到の五編。
とにかくヘンな小説
「とにかくヘンな小説をお願いします」
型破りな依頼から誕生したという
こちらの傑作集。
日常の風景は徐々に…徐々に…
あらぬ方向へ進み出します。
真面目なフリして、
ふざけ倒しているんですよね。
この本のルール(?)に気付くと、
もうニヤニヤが止まらないんです…笑
浅倉秋成さんと言えば、
“伏線の狙撃手”と呼ばれています。
つまりは、伏線を張り巡らしながら
物語を展開させる作風なのです。
ところが、今回の作品は伏線なしの
新境地で読者を楽しませてくれます。
そんな新境地でありながら、
実に発想力に富んだ短編集なのです。
“私たちの日常”をみじん切りにして
“皮肉と笑い”で和えたような小説です。
テクニカルな文章
浅倉秋成さんの文章を個人的に
“テクニカルな文章”と呼んでいます。
もちろん、プロや目の肥えた読者が
どう感じるかは置いておき…
個人的にそう感じるのです。
ストレートな素直な文章というより、
“装飾された文章”と言うべきでしょうか。
言葉のチョイスや文章の細部に
気が利いているという印象です。
だからこそ、より一層にページを
めくる手が止まらなくなるんです。
そして、今回のような皮肉と笑いで
和えたような物語にも相性抜群です。
発想力、文章力、ユーモアが揃い
思わずツッコミたくなる5編。
楽しい読書時間を過ごせました!
最後に
私たちの日常の土台は、
非常に不安定なのかもしれません。
ボールの上に一枚の板を乗せ、
その上に立つようなものです。
どう転ぶかも分からず、
必死にバランスを取ろうとします。
一歩間違えればひっくり返り、
とんでもない醜態を晒す。
その姿を客観的に見て笑いつつ、
明日は我が身と恐ろしくなる。
読後にそんなことも想像しながら
この記事を書き出しました。
この本を読んでニヤっとしながら
その先で何を感じるでしょうか。
読んでみないことには分かりません。
気になった今が読み頃です!
ぜひ、手に入れましょう!
最後まで読んでくださり、
ありがとうございました。
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