ご覧いただきありがとうございます。
ひろです！
今回ご紹介する本はこちら！
住野よるさんの
『腹を割ったら血が出るだけさ』です。
何か猟奇的な内容なのかと思ってしまうような
不思議なタイトル。
それとは裏腹に、深く濃い内容でした。
皆さんは目を背けずにこの本に向き合うことが、
できるでしょうか？そう問いたくなる一冊です。
あらすじ、ひろが感じたポイント、まとめの
3章立てで、紹介させていただきます。
あらすじ
偽りの自分を演じることは、
想像以上に苦しい。
『愛されたい』
という感情に縛られた毎日。
それは、自分を押し殺す日々…
高校生の茜寧は、友達や恋人に囲まれ、
充実した日々を送る。
それは、言うなら着飾った世界。
愛されたいに束縛され、
愛されたいに操られる
ある日、茜寧は愛読する小説の登場人物、
〈あい〉にそっくりな人と街で出逢う――。
いくつもの人生が交差して響き合う、
極上の青春群像劇。
物語の設定
読み終わって最初に思ったのは、
『あぁ、良かった』という感想でした。
本が良かったという意味もありますが、
物語の設定に安心したんです。
きっと恋愛や病気が関連してくるだろう
という予想でしたが違いました。
そして、その裏切りがこの物語をより深く、
より濃いものにしてくれました。
10代の登場人物やアイドル、SNS等、
現代のフィルターを通したことで、
残酷なまでに人が持つ内面を露わにします。
余韻で様々に考えさせられるような内容でした。
サラッと突き刺さる表現力
愛されたいがゆえに、分析的な行動
人の冷静、残酷な内面がよく表現されています。
読んでいて、随所に効いてくるんです。
むしろ、胃もたれするくらいで、
レビュー等を見ても読むのに『体力がいる』
『挫折した』と、書いている方もいました。
おそらく、若い世代と30代、40代以降とでは
感じ方が違ってくるんだと思います。
ただ、嫌な印象ではありません。
誰しもが持っている本質のようなものが
解剖され、突き付けられたような感覚でした。
まとめ
この本、途中で挫折している方が
思いの他いるなという印象です。
泥沼の中から探し出すリアリティ。
主人公が目の当たりにする苦悩、
ひとの表裏、自分の内と外。
これが多感な10代のフィルターを通ったことで
読者の年代によっては共感が難しくなる。
個人的には『だからこそおもしろい』
と感じ、読了後も思った以上に良いという感想でした。
10代、20代はもちろん、
例えば、子を持つ親世代にもおすすめする1冊です。
是非、この世界観を味わっていただきたいです。
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