ご覧いただきありがとうございます。
ひろです!
今回ご紹介する本はこちら!
浅倉秋成さんの『俺ではない炎上』です。
改めて浅倉秋成さんの魅力にはまりました。
ちょっと気になるなと思っている方は、
是非、あらすじだけでも見てください。
そして、個人的に特に注目という
3つのポイントに絞ってご紹介します。
- 奈落の底に突き落とされる序盤
- 最後に待つ罠
- 魅了される文章力
あらすじ
炎上。
ほんの数時間にして日本中が敵に。
実名・写真付きでネットに拡散。
男は、ある日突然
『女子大生殺害犯』になった。
男は何も知らなかった。
事実無根を信じる者は、
誰一人としていない。
会社、友人、家族でさえも。
炎上の炎にあっけなく包まれた―。
男はとにかく逃げた。
SNSによって張り巡らされた
無数の網から。
必死に逃げながら、事件の真相に迫る。
奈落の底に突き落とされる序盤
何かが起こる。何気ない日常の静けさから、
さーっと、潮が引くように世界が暗転。
孤独に追いやられ、
奈落の底から、さらに奥深いところまで
突き落とされていく序盤は秀逸です。
SNSは鏡のように自分を映すわけではない。
現実とSNS上の現実はひどく乖離する。
そして、自分だけが知っている真実ですら、
浸食されていく。
序盤の急降下する展開には本当に引き込まれます。
その間に、殆どの方がこの物語の大事な仕掛けを
見事に素通りしていきます…。
最後に待つ罠
読み終わった後というより、終盤ですよ。
『えっ?どうなった?』
と、分かるけど分からないという状態。
多くの人が言う、
読み返したくなる展開になります。
ちゃんと読んできたはずなのに…。
なぜ?
詳細は言えませんが、
最後はまさに罠にはまったような感覚でした。
魅了される文章力
実は浅倉さんの本は2冊目なんですが、
最初に感じた文章の魅力はやはり本物。
強引に突破するドリブルとは違い、
フェイントと小技で魅せる
テクニカルで美を伴ったドリブル。
そんな印象を残してくれる文章力があります。
『六人の嘘つきな大学生』を読んだ時よりも、
もっと無駄のない文章だったという印象です。
こちらも併せてご覧ください。
とにかく、どんどん読まされてしまいます。
まとめ
タイトルにある、『俺ではない』という部分。
ここに様々な意味を考えることができます。
何者にもなれるし、何でも言えてしまう時代。
逃げることもできる。
ただし、自分から逃げ続けていては
あなたは何者でもない。
序盤の秀逸な展開から、混乱すら招く結末。
そして、根底にあるテーマ。
今後も目が離せない作家さんです。
※この記事の本等の紹介は小さな本屋さん気分で
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コメント
こんにちは!
やはりひろさんは読みたいと思わせるのがうまい方ですね、めちゃくちゃ気になってしまいました!!
これからもブログチェックさせていただきます!
コメントに気付いていませんでした。すみませんm(__)m
嬉しいコメントいただけて本当にありがとうございます!
また、書こうと思いました!今から読了した本のこと書きます!