【感想とおすすめポイント】クスノキの女神/東野圭吾

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ご覧いただきありがとうございます。

今回ご紹介する一冊は東野圭吾さんの
「クスノキの女神」です。

誇張なしに、心に刻んでおくべき物語
だと思っています。

前回ご紹介した「クスノキの番人」の
続編となります。

今の時代に読みたい1冊として、
取り上げさせていただきました。

そして、今回はこれからの自分のために
読んでおきたい1冊となっています。

具体的なネタバレを控えながらポイントを
解説しますので、是非ご覧ください。

あらすじ

“重大な秘密”を抱えた女子高生 佑紀奈(ゆきな)

“記憶障害”を抱えた少年 元哉(もとや)

主人公である玲斗(れいと)を通じて、
二人の登場人物は出会います。

ある日、神社に刺繍を置かせてほしいと
訪れた佑紀奈。

出会いのキーポイントはこの“佑紀奈の詩集”

やがてこの刺繍をきっかけに
3人に思いもよらぬプランが浮上します。

前作でお馴染みの玲斗の伯母である千舟も
注目の登場人物。

クスノキの力すら超え、
女神が降り立つ感動の物語。

未来の自分に捧げる1冊

前作は『今の時代に読みたい1冊』として
ご紹介しました。

今回の続編は『未来の自分に捧げる1冊』です。
自分の未来の為に“今”読んでください。

私たちはふとした瞬間に、
漠然と将来に不安を感じたり。

あるいは、変えることのできない過去に
一生悩んでいたりするものです。

そして、目の前から消えていく
今という時を浪費してしまいます。

ところが、記憶障害ならどうでしょうか。

この物語で元哉は記憶障害を持っています。
元哉が失うのは過去でもあり未来でもあります。

つまり、今の記憶を過去として記憶することも未来へ繋げることも難しいのです。

だからこそ、1番大切にすべきものはすぐ目の前にあるのです。

さらに、記憶を失っても1つだけ未来へ引き継ぎ、過去の価値に気付けるものがあります。

それは”感情”です。

詳しい内容を忘れても『楽しかった』『良かった』という感情はほんのりと残るものです。

明日の自分がその感情に気付けるように常に目の前のことを大切にすべきなのです。

物語に当てはめながら、自分のこれからを考えてみるのも、有意義な読書時間です。

クスノキを超える力

祈れば願いが叶うとされるクスノキは今作でも偉大な存在です。

ところが、今作では登場人物の成長が顕著だと感じました。

それは何よりクスノキの番人である玲斗の成長の証なのです。

前作の中での成長とはまた違ったスケールの大きな成長と言えます。

そして、その成長があったからこそ、クスノキを超える力を呼び覚ますのです。

前作を読んでいれば、改めて問われます。

一体クスノキの正体とは何か。

結局クスノキの力の本質とは何なのか。

読み終えてから、より一層に深まる物語だと思い知らされました。

最後に

まさか続編が出るとは思ってもおらず、
4年に渡って楽しませていただきました。

実生活にも繋がるような
掘れば掘るほど深くなる物語でした。

感情が残るというのは、
良いことも悪いことも両方です。

後悔も先の不安も結局は今していること。
そして今のその感情は未来へ引き継がれます。

だからこそ、今すべきことが見えてくる
とも言えますよね。

これは認知症が有る方と関わった
実体験から学んだことです。

何より人は忘れやすい生き物です。

このブログを書くのも読んだ本や
感じたことをもっと大切にしたい。

そんな想いもあります。

読んでみたいなと思った方の背中を押せるように
これからも素晴らしい本を紹介していきます。

最後まで読んでくださり、
ありがとうございました。

前作の『クスノキの番人』を読んでいない方は
是非、こちらから読んでみてください。

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