【感想とおすすめポイント】禁忌の子/山口未桜

おすすめ本

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ご覧いただきありがとうございます。

今回ご紹介する一冊は山口未桜さんの
「禁忌の子」です。

2024年10月10日発売以来、
-話題騒然-

SNSでも常に話題の1冊として、
紹介される等、“衝撃の1冊”が誕生。

『本当にデビュー作なの!?』
と、驚きの声が各地で挙がりました。

現役医師による医療×ミステリ。

2024年刊行の数ある本の中で
“特大のインパクト”を与えたこの1冊。

そして、
大型新人と称される山口未桜さん。

知らないままで良いんですか!?

ということで、読んでみての感想と魅力を
まとめました。

この記事で話題になる理由が
分かるのではないかと思います。

ぜひ、一度ご覧ください!

※できる限り具体的なネタバレを避けています。少しでも知りたくない方はご注意ください。

あらすじ

身元不明の遺体「キュウキュウ十二」

救急医の武田は、
 その顔を知っていた。

知り合いではない。

武田と瓜二つだったのだ。

彼は一体、なぜ死んだのか。

そして…
誰なのか、自身との関係は何なのか。

武田は旧友で医師の城崎と共に
調査を始める。

鍵を握る人物に会おうとした矢先、
密室でさらなる死体が…

自らのルーツを辿った先にある、
思いもよらぬ真相とは―

冒頭の衝撃

あらすじの通り、まずは冒頭の衝撃が
この物語の入り口となります。

瞬時に遺体が自分と瓜二つなことに
気付いた武田。

そこから読者がそのことを知るまでの
緊張感のあるタイムラグ

一気に不穏な雰囲気が覆う臨場感

この冒頭の衝撃は一気読み確定という
読書スケジュールが決まる瞬間。笑

デビュー作にして、この設定で
多くの読者を射止めたわけです。

ところが、読者の中にはまだ疑いが…。

つまり…
冒頭の衝撃だけで終わらないか?
ということなんです。

加速する没入感

冒頭でグッと、物語に入った分、
先の展開に期待しながら不安もある

そんな感覚の時はありませんか?

期待値が高まった分、
そこからの失速が怖くなる。

ところが、その期待値を上回り、
没入感を加速させる展開があります。

落ち着いてきた頃に、
また燃料が投下されるわけです。

そして、物語は核心へと迫る。

前半の衝撃と入れ替わりに、
ずっしりと重みも加わっていきます。

“禁忌の子”というタイトルが
深い響きを持つようになるんです。

物語の“展開”“テーマの重み”
見事に交錯していきます。

最後には『うーん…』と唸るような
冒頭とはまた違った衝撃が心に残りました。

山口未桜さんは、デビュー作にして
“ストーリーテラー”と称するべき方です。

途中の段階で、次回作も購入しようと
決意していました。笑

既に次回作『白魔の檻』(シリーズ続編)が
2025年に刊行予定となっています。

医療シーンのリアリティ

現役医師が描く物語なので、
当然と言えば当然ですが…

医療行為等のシーンは
やはりリアリティがありました。

著者の武器で臨場感を食い込ませる
演出効果は抜群なわけです。

医師だとしてもそれを文章で
表現できるかは別物だと思います。

そして、随所に登場する医学的知識も
理解しやすく、物語の展開を邪魔するものではありませんでした。

巧みな使い分けは、お見事の一言。

ところが、物語の結末あたりでは
様々な意見が出てもおかしくない。

多少の引っ掛かりのようなもの
あって然るべきという感じでした。

それだけテーマが深いという
証拠でもあると思うんです。

最後に

2024年刊行の本として、
この本はぜひ知っていただきたいです。

そして、しばらくはこの作家さんから
目が離せないなと感じました。

今作は第34回鮎川哲也賞受賞作でもあり、
今後も様々なタイトルを取るのでしょうか。

冒頭の衝撃から結末までの疾走感と
読み終えた後の次の欲する気持ち。

一気読みでしたが、最高の読書時間
してくださり、感謝します。

ぜひ、そんな読書時間を
自分のものにしてください!

最後まで読んでくださり、
ありがとうございました。

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