【感想とおすすめポイント】鴨川ホルモー/万城目学

おすすめ本

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ご覧いただきありがとうございます。

今回ご紹介する一冊は万城目学さんの
「鴨川ホルモー」です。

2006年に刊行された
万城目学さんのデビュー作

この1作品目を読んで最初に思ったのは、

『今後この方の作品は読む!』

という決意のような感想でした。

それだけ、好奇心や興味をくすぶり、
グサッと刺さるような印象でした。

今回、再読してみたのですが、
今読んでも、とにかくおもしろい!

この独特な世界観を
皆さんに知ってほしい!

そんな思いになりましたので、
紹介させてください。

では、あらすじと個人的なポイント、
感想をご紹介します!

※できる限り具体的なネタバレを避けています。少しでも知りたくない方はご注意ください。

あらすじ

このごろ都にはやるもの、
勧誘、貧乏、一目ぼれ。

葵祭の帰り道、
ふと渡された1枚のビラ。

新入生は、腹を空かせ、
ノコノコ誘われやって来る。

出向いた先で見たものは、
世にも華麗な女性と鼻。

このごろ都にはやるもの、
協定、合戦、片思い。

祇園祭の宵山に、待ち構えるは、
いざ「ホルモー」

戦いのときは訪れて、
大路小路にときの声

恋に、戦に、チョンマゲに、
若者たちは闊歩する。

京都の街に巻き起こる、
疾風怒涛の狂乱絵巻。

伝説が始まる
いざ「鴨川ホルモー」

万城目ワールドの開幕

後に、“万城目ワールド”と称される
独特の世界観・作風

大真面目にふざけたような
導入部分は万城目ワールドの入り口。

物語の開始直後から強烈な興味
湧いてくるはずです。

“ホルモン”ではなく、“ホルモー”
前置きして進められる物語。

物語の設定が見えてきた頃には
独特な世界の匂いを感じるはずです。

では、どういった世界観なのか。

あえて詳しい説明は避けますが、
とにかく“非日常”を体感できます。

ユーモアが溢れ出しているのに、
崩壊しているわけでもない。

実は読者が知らないだけで、
そんな世界が存在していたりして…

というように、想像力を掻き立て、
どんどん楽しくなっていくんですよね。

万城目ワールドの開幕”を告げる
デビュー作品
ご賞味あれ

『まぁそこまで言うなら…』

と、少しでも興味を持った方には
ぜひ、読んでみてほしいのです!

溢れる遊び心

物語がおもしろいだけでなく、物語を
構成する“パーツ”もおもしろいんです。

例えば、登場人物のやりとりは
非常に軽快でユーモアたっぷり

主人公と友人の掛け合いは
心地良さすら感じました。

一つ一つの文章、言葉選びにも
独特の遊び心を感じます。

思わずニヤつくような読書時間
読者に提供してくれるんです。

目次を見れば分かるんですが、

『吉田代替りの儀』
『宵山協定』

等、ホルモーの歴史的背景が物語を
謎めかせています。

それが京都を舞台としていることで
不思議な雰囲気を倍増させます。

随所に見られる、一つ一つのパーツに
散りばめられた遊び心。

これが物語のおもしろさを
押し上げてくれるのです。

最後に

デビュー作にして、代表作でもある
『鴨川ホルモー』

この本をきっかけに他の作品も
読んでいったのですが…もう一つ!

読書幅も広がったと思っています。

正直…
『なんか良く分からなそうだな…』

最初はそう思っていたんです。

ただ、ふとしたタイミングで
買って読んでみたんですよね。

読んでみると印象はガラリと変わりました。
こんなに小説っておもしろいんだと。

振り切った世界観が最高で、
色んな本を読んでみたくなりました。

“気になったタイミングで読んでみる”
読書幅を広げるにはこれです!

ということで、ぜひこの機会に
読んでみてください。

〇文庫版

また、『鴨川ホルモー』には、『ホルモー六景』
という続編があります。



さらに、京都を舞台に直木賞も受賞した
『八月の御所グラウンド』もおすすめです!

良かったら覗いてみてください。

【感想とおすすめポイント】八月の御所グラウンド/万城目学
第170回直木賞受賞作。京都で幻の2つのドラマが誕生。絶望的に方向音痴の女子高生が駅伝に挑む。死んだはずの名投手とたまひで杯でプレーボール。切なく、優しく…不意のユーモアは万城目さんの真骨頂。小説の楽しさを堪能できる1冊。

最後まで読んでくださり、
ありがとうございました!

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